NASDAQ100って何ですか?
加集 勇夫
アモーヴァ・アセットマネジメント
結論
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米国の成長企業に注目している人にとって、NASDAQ100指数は分かりやすい指標の一つ
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同じ米国株式でも、NASDAQ100指数とS&P500指数では企業や業種の構成、値動きが異なる
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相対的に値動きが大きくなりがちなので、NASDAQ100指数とは長期目線で付き合いたい
目次
最近投資を始めた人の中には、「全世界株式」や「S&P500」に連動する投資信託を持っている方も多いのではないでしょうか。一方、投資信託のランキングなどを見ていると、「NASDAQ100」という名前を目にすることがあります。
そこで今回は、「よく聞くけど、S&P500とは何が違うの?」「ニュースで聞いたことがあるナスダック指数と同じもの?」といった疑問に答えることで、米国の成長企業に注目している人に知ってほしいNASDAQ100指数の概要をご紹介します。
成長企業が多く集まる市場「ナスダック」
NASDAQ(ナスダック)は、1971年に誕生した米国の株式市場です。もともとは新興企業(ベンチャー)が多く上場する市場としてスタートしましたが、現在では世界を代表する大企業も数多く名を連ねています。すでに50年以上の歴史がある市場で、2026年9月末時点で3,000を超える銘柄が上場しています。
NASDAQ100指数は、このナスダック市場に上場する企業のうち、金融業を除く大手100社で構成される株価指数です。名前にある「100」という数字は、指数を構成する銘柄の数を示しています。とはいえ、1つの企業で複数の株式を上場している場合などもあるため、2026年9月末時点では101銘柄が組み入れられています。
※上記銘柄について、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンドにおける保有・非保有および将来の銘柄の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。※アルファベットの「クラスA」は議決権が付与された株式、「クラスC」は議決権が付与されていない株式。※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
信頼できると判断した情報をもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
NASDAQ100指数の構成上位10銘柄
NASDAQ100指数の構成企業には、エヌビディアやアップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどがあります。顔ぶれを見ると、人工知能(AI)、スマートフォン、クラウド、半導体、インターネット・サービスなど、私たちの暮らしや仕事を支える企業が中心となっていることが分かります。
このことから、NASDAQ100指数は、米国を中心とする大型成長企業で構成された指数と考えるとイメージしやすいでしょう。
ニュースでよく聞く「ナスダック指数」とは違う?
ニュースの経済情報コーナーでの、「昨日はナスダック指数が上昇しました」といった報道を聞いたことがある人も多いと思います。私の知る限り、こうした場面で「ナスダック指数」と呼ばれているのは、NASDAQ100指数ではなく、NASDAQ総合指数であることが一般的です。紛らわしいですが、2つの指数は何が違うのでしょう。
一番の違いは、銘柄の数にあります。まず、NASDAQ総合指数は、ナスダック市場に上場する全銘柄を対象とした指数です。これに対し、NASDAQ100指数は、その中から金融業を除く大手100社を中心に構成されています。
※ナスダック市場全体の銘柄数および時価総額は、NASDAQ総合指数によるものです。同指数はナスダック市場に上場する全銘柄で構成される株価指数です。※NASDAQ100指数は時価総額上位100社の株式で構成されていますが、1社で複数の銘柄が上場している場合があるため、構成銘柄数は100とは限りません。※比率は指数構成銘柄のウェイトに基づきます。※上記は過去のものであり、将来の運用成果などを約束するものではありません。
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ナスダック市場の銘柄数と時価総額
2026年9月末時点では、NASDAQ総合指数が3,396銘柄で構成されている一方で、NASDAQ100指数は101銘柄。銘柄数だけなら30倍以上の差があります。
NASDAQ総合指数が、米国の成長企業という「魚の群れ全体」の動きを表すとすれば、NASDAQ100指数は、その中でも特に大きな魚たちの動きを表す指数、と考えるとよいかもしれません。
対象となる銘柄数は大きく異なりますが、いずれの指数も時価総額の大きな企業ほど構成比率が大きくなるという特徴を持っています。そして、2026年9月末時点では、NASDAQ100指数に採用されている銘柄の時価総額の合計は、ナスダック市場全体の約90%にも及んでいます。
このため、NASDAQ100指数に採用されている銘柄の動きが、NASDAQ総合指数の動きにも大きく影響を及ぼします。そして結果として、「NASDAQ100指数とNASDAQ総合指数は似たような動きをする」ということが起こっています。
※株価指数はいずれも配当除く、米ドルベース※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
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NASDAQ100指数とNASDAQ総合指数の推移と騰落率
このことを知っていると、自分が持っているのがNASDAQ100連動型のファンドであっても、ニュースで報じられるNASDAQ総合指数の動きは、市場の方向感を知る参考になることが分かります。
なぜNASDAQ100連動型のファンドが多い?
「動きが似ているなら、NASDAQ総合指数に連動するファンドを買えばいいじゃないか」と思うかもしれません。ただ、日本では、NASDAQ100指数に連動する投資信託が大多数を占めています。そうなっている理由としては、主に2点が挙げられると思います。
1つ目の理由は、先ほど述べたように2つの指数の動きが似ているという点です。「より幅広くナスダック市場の動向を捉える」という観点からすると、NASDAQ総合指数の方が適当ではあるものの、市場の特徴を捉えるという目的を達成する上では、NASDAQ100指数で十分だと考えることができます。
2つ目の理由は、数を絞った大型銘柄で構成されているNASDAQ100指数の方が運用しやすいという点です。足元で30倍以上にも及ぶ銘柄数の差は、運用をする際の大きなハードルになります。一つひとつの銘柄の動きを管理しようとすると数が増えるほど手間は増えますし、中には日々の売買が乏しい銘柄もあるため、取引もスムーズに行なえず、売買コストもかさんでしまいかねません。
ナスダック市場の動向を捉えるという目的の達成と、スムーズな運用を継続していく上では、NASDAQ100連動型のインデックスファンドの方が作りやすいということだと言えるでしょう。
S&P500とは何が違う?
米国株式というと、ほとんどの方はS&P500指数の方を思い浮かべるのではないでしょうか。S&P500連動型のインデックスファンドを持っている方も多いでしょう。どちらの指数の方が「良い・悪い」ということはありませんが、NASDAQ100指数とS&P500指数では、構成銘柄の範囲や値動きなどに違いがあるという点は知っておくといいと思います。
まず指数の名称からも分かる通り、100社と500社という銘柄数の違いがあります。また、S&P500指数には、ナスダック市場だけでなく、ニューヨーク証券取引所に上場する銘柄も含まれていますし、金融業も含まれてきます。
構成上位10銘柄を比べると、いずれの指数にも大手テクノロジー企業が並んでいます。しかし、S&P500指数の方には、20位までの中に、バークシャー・ハサウェイやJPモルガン・チェースといった金融関連企業、イーライリリーやエクソンモービルなども入っており、違いがあります。
※上記銘柄について、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンドにおける保有・非保有および将来の銘柄の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。※アルファベットの「クラスA」は議決権が付与された株式、「クラスC」は議決権が付与されていない株式。※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
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NASDAQ100指数とS&P500指数の構成上位10銘柄
気になる指数の値動きを見てみましょう。長期的な動きからは、NASDAQ100指数がS&P500指数を上回っていたことが分かります。特に、AI関連銘柄がけん引した近年の相場を見て、NASDAQ100指数の方が優れた指数だと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、これだけで優劣を決めると見方を誤ってしまうかもしれません。
※株価指数はいずれも配当除く、米ドルベース※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
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NASDAQ100指数とS&P500指数の推移と騰落率
重要なのは、それぞれの値動きの違いが、指数を算出するルールによって生まれたものであるという点です。つまり、NASDAQ100指数に組み入れられない金融株が相場を主導する局面などを除けば、今後も同じような銘柄が、2つの指数の上位には並ぶであろうということ。そして、銘柄や業種を絞り込んでいる分だけ、NASDAQ100指数の方が、動きは大きくなりやすいだろうということ。さらに、リスクの裏返しとして、期待リターンが高くなりやすいということ。こうしたことが指数の設計の違いからは言えそうだというのを、私たちは押さえておくべきでしょう。
2つの指数がともに、多くの投資家に支持されている優れた指数であることは間違いありません。どちらかを選ぶ際には、過去の値動きも参考にしながら、「ナスダック市場に上場する非金融の成長企業に焦点を当てたい」のか、「米国の幅広い業種に分散して、米国経済全体の成長を取り込みたい」のか、という自分の投資スタンスで考えることが大切です。
NISAも使いながら、長期目線で考えたい
成長期待の高い銘柄で構成されているNASDAQ100指数は、成長企業の値上がりを取り込める可能性がある一方、値動きが大きくなりやすい指数です。そのため、NASDAQ100のインデックスファンドを通じた投資は、長期目線で考えるのが適当だと考えられます。
日本から米国株式に投資をするということになるので、投資信託を購入する場合には、米ドル・円の動きにも影響を受けるという点も忘れてはいけません。たとえ株価が上がっていても円高となれば、プラスとマイナスが相殺されてしまいますし、株安・円高に動くということも考えられます。
そして、このような期待リターンの高い投資先への長期投資を考えるなら、少額投資非課税制度(NISA)の活用も選択肢に入れたいところです。売却益や分配金に対する税金がゼロになるため、利益を大きく伸ばせた場合のNISAによるメリットも大きくなるからです。
ただ残念なのは、NASDAQ100指数のインデックスファンドのうち、「つみたて投資枠」で買えるものは限られており、多くは「成長投資枠」のみでの取り扱いとなっていること。そのため、購入を検討する際には、それぞれの投資信託がどの口座で買えるかも確認しておく必要があります。
NASDAQ100指数は、「米国株だから安心」「これまで上がったから、これからも上がる」という指数ではありません。それでも、世界の成長をけん引するような企業へまとめて投資したい人にとっては、特徴を知っておきたい指数の一つです。大きな成長への期待と、大きな値動きの可能性。その両方を理解したうえで、自分に合うかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。
加集 勇夫
アモーヴァ・アセットマネジメント