賛成11、反対1で据え置きを決定
米FRB(連邦準備制度理事会)は、3月17・18日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、市場予想通り、政策金利(FFレートの誘導目標)を3.50~3.75%で据え置くことを決定しました。利下げの見送りは2会合連続で、決定は賛成11、反対1でした。トランプ大統領の指名で就任したミラン理事が、0.25ポイントの利下げを求め、反対しました。
また、会合参加者の見通し(中央値)では、2028年にかけてのGDP成長率や、26、27年の物価上昇率が上方修正されたものの、政策金利の見通しに変化はなく、26、27年にそれぞれ1回の利下げ(1回あたり0.25ポイントの利下げとの前提)が想定されています。
中東情勢の不確実性を強調
FOMCの声明文には、「中東情勢が米国経済に及ぼす影響は不確実だ」との文言が新たに盛り込まれました。パウエルFRB議長も会見で、この不確実性を強調し、利下げの再開にはインフレ鈍化の進展、特に関税によって押し上げられてきた、モノの物価上昇率の減速が重要だとの見解を示しました。なお、FRBの次の政策変更が利上げとなる可能性については、選択肢として排除されておらず、今回も議論になったものの、会合参加者の大多数はそれを基本シナリオとは見ていないと指摘しました。
18日の米国市場では、パウエル議長の会見内容や、2月の米卸売物価指数が市場予想を上回る伸びとなったことなどを受け、利下げ観測が後退しました。また、ガス田関連施設が攻撃を受けたとして、イランが湾岸諸国への報復攻撃を警告したこともあり、株式・国債が売られました。一方、米ドルが買われ、円相場は1米ドル=159円台に下落し、一時、159円90銭前後と、2024年7月以来の円安・米ドル高水準をつけました。
刑事捜査が続く場合、理事としてFRBにとどまる
なお、議長としての任期が5月15日までとなっているパウエル氏は、トランプ大統領が次期議長に指名したウォーシュ元FRB理事の議会承認が進まず、就任できない場合、自身が暫定議長を務めると説明しました。また、FRB本部の改修費を巡り、昨年、自身が行なった議会証言に絡む刑事捜査が完全に解決するまで、理事としてFRBにとどまる意向を示しました。同氏の理事としての任期は、2028年1月までとなっています。
- 米労働統計局、全米経済研究所(NBER)、FRBなどの信頼できると判断したデータをもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
- 上記は過去のものおよび見通しであり、将来を約束するものではありません。