4月の世界株式は、初旬に米国とイランが2週間の停戦で合意したことなどを受け、中東情勢の改善期待が拡がったほか、良好な企業決算の発表もあり、中旬にかけてハイテク株を中心に大きく上昇しました。しかし、下旬には、停戦が延長されたものの、中東情勢の先行き不透明感が強まったほか、原油価格の高止まりなどもあり、上値の重い展開となりました。なお、半導体関連株の大幅上昇などを背景に、日米の主要株価指数が最高値を更新しました。

緊迫した状況が続く中東情勢
中東情勢の混迷が続く中、トランプ米大統領は停戦の延長を表明したものの、依然として事態収束の道筋は見えない状況となっています。こうした中、原油価格は高止まりしており、これによる景気や企業業績への悪影響が懸念されています。

また、5月中旬には同大統領の中国訪問が予定されていますが、これは中東情勢の悪化を理由に3月から延期されたもので、状況が改善しない場合、再度延期となる可能性もあります。

山場を迎える日米企業の決算発表
4月後半以降、日米企業の決算発表が本格化しており、5月に山場を迎えます。米国では、情報通信や素材関連の企業を中心に堅調な利益成長が見込まれています。日本企業については、中東情勢の緊迫化を受けた原油高は3月頃に本格化したことから、これによる2025年度の業績への影響は総じて限定的と見られており、2026年度の業績見通しにどの程度の影響を及ぼすのかが焦点になると考えられます。

また日本では、例年、3月期決算企業の本決算発表が集中するこの時期に、自社株買い計画を発表する企業が増加する傾向が見られることから、今年も同様の動きが活発化すると期待されます。

FRB議長の交代を巡る動向に注目
15日には、米国でFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長が任期満了を迎え、次期議長への指名を受けたケビン・ウォーシュ元理事が議長に就任する予定です。同氏の議長就任には上院での承認が必要であり、司法省によるパウエル氏への刑事捜査が障壁となっていましたが、4月下旬に捜査が打ち切られたことなどから、承認手続きが円滑に進む見通しとなっています。

ウォーシュ氏が予定通り議長に就任した場合には、18日からパリで開催されるG7(主要7ヵ国)財務相・中央銀行総裁会議がFRB議長として臨む初の国際会議となります。なお、パウエル氏には理事としての任期が残っており、議長退任後も当面は残留する意向を示していることなどから、FRBの人事構成や政策方針が短期間で大きく変化する可能性は限定的と考えられます。

【図表】5月の注目される金融政策および政治・経済イベント
  • 信頼できると判断した情報をもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
  • スケジュールは予告なしに変更される可能性があります。
  • 上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。