政策金利は市場予想通り据え置き
日本銀行(日銀)は1月22・23日に開催した金融政策決定会合で、市場予想通り、政策金利(無担保コール翌日物金利の誘導目標)を0.75%程度で据え置くことを賛成多数で決定しました。

26年度の経済・物価見通しを引き上げ
日銀は今回、新たな「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で、政府の経済対策や賃上げの継続を踏まえ、26年度のGDPおよび消費者物価の見通しを引き上げました。消費者物価については、生鮮食品を除くベースでは、米などの食料品価格上昇の影響が減衰していく下で、政府の物価高対策の効果もあり、26年前半には2%を下回る水準まで鈍化するとしています。ただし、そうした間も、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持されるとして、基調的な物価上昇率は緩やかな上昇が続くと想定しています。そして、景気改善が続く中、人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率はともに徐々に高まっていくとして、27年度までの見通し期間の後半には、基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標と概ね整合的な水準で推移するとしました。その上で、経済・物価の見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくとの方針を改めて示しました。

総裁会見を受け、円相場は一時、159円台に下落
日銀の植田総裁は会見で、衆院選に向けて与野党が消費税減税を掲げる中、急騰する長期金利について、かなり速いスピードで上昇しているとの認識を示し、例外的な状況では機動的なオペ(公開市場操作)を実施することもあると述べました。

また、円安について、企業の賃上げや価格転嫁が積極化し、以前よりも国内価格への為替の反応が大きくなっている可能性に注目しており、当面のインフレ率の押し上げ要因になると指摘しました。そして、基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標に近づく中、小さな動きにも注意を払っていく姿勢を示しました。

なお、市場では、今回の総裁会見で追加利上げに積極的な姿勢が示されなかったと受け止められ、円相場は一時、1米ドル=159円台に下落しました。しかし、その後、レートチェックが行なわれたとの噂が流れ、介入警戒感から急反発し、23日の米市場では155円台となりました。

【図表】[上図]26年の金融政策決定会合の予定(下段:主な意見の公表日)、[下図]26年1月の展望レポートの見通し(中央値)
【図表】[左図]金利と円相場の推移(2019年1月4日~2026年1月23日)、[中央図]物価上昇率(前年比)の推移(2019年1月~2025年12月)、[右図]賃金(前年比)と消費の推移(2019年1月~2025年11月)
  • 日銀や総務省などの信頼できると判断したデータをもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
  • 上記は過去のものおよび見通しであり、将来を約束するものではありません。