東京証券取引所に日本版REIT(J-REIT)市場が開設され、最初の2銘柄が上場したのは2001年9月、今年で25年が経過します。この間、J-REIT市場全体の時価総額は2001年末比で70倍超の約16兆円にまで拡大(2026年3月末時点)しており、日本の金融市場における存在感は大きくなっています。この機会に、改めてREITについておさらいをしてみましょう。

REITの概要をざっくりとおさらい
REIT(リート)とは:REITとは「Real Estate(不動産)Investment Trust(投資信託)」の略称です。投資家から集めた資金で不動産を購入・管理し、その賃料収入や売却益を分配金として投資家に還元する金融商品で、日本では多くのREITが株式と同じように証券取引所に上場しています。REITの仕組みは1960年にアメリカで誕生し、その後、日本などでも制度化が進みました。2025年末時点では40の国・地域がREIT制度を導入しています。

REITの特徴:REITは利益の一定割合以上を投資家に分配するなどの要件を満たすことで法人税が実質免除される仕組みとなっています。これにより、不動産から得られる収益の大部分が投資家に還元されるため、相対的に魅力的な分配金利回りが期待されます(グラフA)。また、REITは賃料収入に裏付けられた安定したキャッシュフローがあることからディフェンシブ性が高いとされます。そのほかにも、インフレ時には賃料の上昇による収益拡大が期待されるため比較的インフレ耐性が高いとされる点や、個人が実物の不動産を購入するのに比べて少額から複数の不動産に投資することが可能である点なども、REITの魅力と言えます。

REITの価格特性:REITは利回り商品としての性質を持つことから、金利が短期間に大きく上昇するような局面では、REITの利回り面の魅力低下などにより、価格が調整しやすい傾向にあります。一方で、金利上昇の背景がインフレや景気拡大である場合には、賃料上昇を通じた収益成長が期待され、中長期的にはREIT価格の押し上げ要因となり得ます。また、REIT投資では賃料収入を背景とするインカムの着実な積み上げが期待されます。このため、長期投資においては、インカムの再投資を考慮したトータルリターンでみると、相対的に安定した資産の成長が期待されます。

REITの種類:REITが投資する不動産の種類(セクター)は幅広く、オフィスや商業施設、住宅などの伝統的な分野のほか、データセンターや物流施設、ヘルスケア、個人向け倉庫など、多様な物件が投資対象となっています。また、前述の通り、REITは多くの国・地域で制度化されています。このため、特定の不動産セクターや国・地域に偏ることなく、投資対象を分散することができます。REITを投資対象とする投資信託を活用することで、より小口の資金から、世界中の多様なREITに投資することも可能です。

26年初以降、世界REIT相場は相対的に堅調
最後に、世界のREIT市場の投資環境を見てみましょう。近年、株式と比較してREIT価格の割安感が意識されてきたことや物件の新規供給量が限定的だったことによる需給の引き締まりなどから、2026年のREIT相場はパフォーマンスの回復が期待されています。2026年初以降の推移をみると、中東情勢の緊迫化などを受けてインフレ懸念が強まり、長期金利が急騰した3月に世界のREIT相場は軟調となったものの、概ね世界株式を上回る推移となっています(グラフB)。投資信託を活用して、株式とは異なる特性を持つREITへの投資を検討してみてはいかがでしょうか。

【図表】[左図]A:各資産の利回り
(2026年3月末時点)、[右図]B:世界株式と世界REITの推移(2025年12月末~2026年4月14日)
  • 世界株式はMSCIワールド指数、世界REITはS&P先進国REIT指数、世界国債はFTSE世界国債インデックス
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