賛成8、反対4で据え置きを決定
米FRB(連邦準備制度理事会)は、4月28・29日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、市場予想通り、政策金利(FFレートの誘導目標)を3.50~3.75%で据え置くことを決定しました。
利下げの見送りは3会合連続で、決定は賛成8、反対4でした。トランプ大統領の指名で就任したミラン理事が、今回も利下げを求めて反対したのに加え、他の3人は、政策金利の据え置き自体には賛成したものの、今回の声明文に将来的な金融緩和を示唆するような文言を残すことに異議を唱えました。
中東情勢の不確実さやインフレの高止まりを強調
その声明文では、「中東情勢は経済見通しに関する不確実性の高さにつながっている」「インフレ率は世界的なエネルギー価格の上昇を部分的に反映し、高止まりしている」として、警戒感を強めていることを示唆しました。その一方で、「目標達成を妨げる可能性のあるリスクが生じた場合、金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」との文言を維持することについて、3人が反対しました。
パウエルFRB議長は会見で、利上げと利下げの可能性が同程度あり得るとみる者や、中立姿勢への変更を支持する者が増えたと明かしました。ただし、FOMCでの中心的な見解がより中立的な方向に移りつつあるというだけで、今すぐ利上げが必要だとする者はいないと説明しました。
金融市場では、利下げ観測が後退した一方、利上げの憶測が台頭したことから、29日の市場では、国債利回りや米ドルが上昇し、円相場は1米ドル=160円台に下落しました。また、株式市場では、金融政策の先行き不透明感などから、主要指数がまちまちとなりました。
パウエル氏、理事としてFRBにとどまる
トランプ大統領がFRBの次期議長に指名したウォーシュ元FRB理事については、パウエル氏の議長としての任期が切れる5月15日までに、上院本会議で採決が行なわれる見通しとなりました。ただし、パウエル氏は、FRBの独立性を脅かす政治的な攻撃が収束に向かうことを確かめたいとして、議長としての任期が切れた後も、理事としてFRBにとどまり、適切な時期だと判断した時点で退任する意向を示しました。なお、同氏の理事としての任期は2028年1月までとなっています。
- 米労働統計局、全米経済研究所(NBER)、FRBなどの信頼できると判断したデータをもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
- 上記は過去のものおよび見通しであり、将来を約束するものではありません。