3年2ヵ月ぶりの利上げを全会一致で決定
米FRB(連邦準備制度理事会)は9月15・16日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、市場予想通り、政策金利(FFレートの誘導目標)を0.25ポイント引き上げ、3.75~4.00%とすることを決定しました。利上げの決定は2023年7月以来で、今回は、投票権を持つ12人の会合参加者による全会一致の判断です。

なお、ウォーシュ議長を除く会合参加者の見通し(中央値)では、追加利上げは年内にあと1回との可能性が示されました。ただし、今回の利上げの決定が全会一致の判断だったことや、同議長の会合後の会見が、インフレに対する警戒姿勢を印象付けるものとなったことなどから、16日の米国市場では、更なる金融引き締めに前向きなタカ派姿勢が示されたと受け止められました。そして、国債利回りが上昇し、株式相場は下落しました。また、外国為替市場では米ドルが堅調となり、円相場は1米ドル=156円台に下落しました。

経済状況は良好、最重要課題はインフレ
FOMCの声明では、消費は底堅く、生産性の伸びと設備投資は力強く、雇用の増加は労働人口の増加に追いついており、失業率はほとんど変化していないとして、経済活動は堅調に拡大しているとの前向きな評価が示されました。一方、インフレ率については、2%の物価目標に対して、依然として高いと指摘されました。

また、会合参加者の見通し(中央値)では、GDP成長率は2027年にかけて上方修正、失業率は2028年にかけて下方修正となり、コアの物価上昇率が、2028年にかけて上方修正となりました。ただし、政策金利については、年内は1回の追加利上げ、2027年は据え置き、2028、29年は引き下げ方向となりました。

ウォーシュ議長は会見で、インフレ率について、5年以上にわたって物価目標を上回っており、しかも、6ヵ月や12ヵ月ベースで3%超の上昇となっている品目が多過ぎるなどとして、警戒感を示しました。そして、経済状況が良好なことから、物価安定の実現に向けて注力する余裕があるとして、最重要課題はインフレだと述べました。

来年6月までに3回の追加利上げとの見方が有力
会合参加者の見通しとは異なり、金融先物市場では、来年6月にかけて、四半期に1回、合計3回の追加利上げが行なわれるとの見方が有力となっています。

【図表】[上図]27年前半までのFOMC開催予定、[下図]  26年9月のFOMC参加者の見通し(中央値)
【図表】[左図]米国の消費者物価上昇率(前年同月比)と金利の推移、[右図]米労働市場の主要指標の推移
  • 上記は過去のものおよび見通しであり、将来を約束するものではありません。