9月の世界の株式市場は、原油高を背景としたインフレ再燃への警戒感に加え、主要中央銀行による金融引き締め姿勢が意識されたことから、上値の重い展開となりました。ただし、米IT大手が上旬に発表したAIエージェントの評価が高まったことなどを背景に、AI・半導体関連株が上昇したことから、月後半には米ナスダック総合指数が最高値を更新しました。

注目が集まる主要中央銀行の金融政策決定会合
10月には、FOMC(米連邦公開市場委員会)、ECB(欧州中央銀行)政策理事会、日銀金融政策決定会合が相次いで開催されます。9月には米・欧・日で利上げが実施され、米国では長期金利が一時5.3%台と19年ぶりの高水準となったほか、日本でも長期金利が3%を超え、30年ぶりの高水準となるなど、金利上昇圧力が強まりました。こうした中、各中央銀行が、物価上昇圧力と、これまでの利上げが景気や雇用に及ぼす影響をどのように評価するかが焦点となります。特に米国では、11月3日の中間選挙を目前に控え、物価上昇に伴なう生活費負担が有権者の関心事項となっていることから、FRB(連邦準備制度理事会)の物価認識や今後の政策運営に関する見解に、より一層注目が集まるとみられます。

本格化する米国企業の7-9月期決算にも注目
中旬からは、米国企業の7-9月期決算発表が本格化します。前四半期の決算では、主力企業の利益が総じて市場予想を上回ったほか、AI関連設備投資の収益化に向けた動きや、増益業種の裾野の拡がりが確認されました。市場では、7-9月期も高い利益成長が見込まれており、原油高や金利上昇などの影響を受ける中でも企業業績が堅調さを維持できるのかが焦点となります。また、企業が示す今後の業績見通しや需要動向、設備投資計画は、米国経済の先行きに加え、AI関連投資が企業収益に及ぼす効果を見極めるうえでも重要な材料となります。

世界経済の成長と金融安定を巡る議論
12~18日には、タイ・バンコクでIMF(国際通貨基金)・世界銀行の年次総会が開催されます。同会合には各国の財務相や中央銀行総裁などが出席し、世界経済の見通しや金融システムの安定、持続的な成長に向けた課題などが議論されます。足元では、高金利環境の長期化が景気や債務負担に及ぼす影響も意識されており、世界経済の下振れリスクや政策対応のあり方について、どのような議論が行なわれるかが注目されます。また13日には、IMFが「世界経済見通し」を公表する予定です。世界経済の成長率や物価の見通しがどのように評価されるかは、今後の金融市場の方向性を見通すうえで重要な手がかりとなります。

【図表】10月の注目される金融政策および政治・経済イベント
  • 信頼できると判断した情報をもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成
  • スケジュールは予告なしに変更される可能性があります。
  • 上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。